ウィービングをする時に毎回必要なのが「経糸(たていと)を張る」という作業です。
織物は経糸とよこ糸で成り立っているので、最初に経糸を織り機にセットして、それからよこ糸を順々に織っていきます。
経糸の張り方は織り機の種類によって異なりますが、ウィービングで使う木枠の織り機は比較的簡単に経糸を張ることができるので、ここで基本を覚えておきましょう!
また、経糸がしっかりと張れていないと織りにくかったり、織地がきれいにならなかったりするので、経糸を張る時のコツも合わせてご紹介します!
織物は難しいイメージがありますが、経糸をきちんと張る事ができれば、後は織り機や道具が手伝ってくれるので、実際にやってみると編み物よりも簡単だと思われる方が多いです。
経糸の張り方を知って今日からウィービングを楽しみましょう!
目次
■用意するもの
・経糸
・糸立て(あれば)
・織り機
・ハサミ
■経糸の張り方
1.
経糸の糸端が下になる様に、織り機下部の溝に糸をかけます。
糸端を左側にUターンさせて上に持ってきます。
2本を固結びしてしっかりと留めます。
2.
織り機上部の溝に糸をかけて右側にUターンします。
今回は下部で左から10番目の溝に糸を結んだので、上も左から10番目の溝にかけています。
この時、綜絖は織り機の上に置いた状態になっていて、上まで糸を持ってくると自然と綜絖の溝に糸が入ります。
下に戻る時は、綜絖は1本目の糸がかかっているところの右隣の溝にかけて下に戻ります。
結び目のある一番初めの溝に再度糸をかけます。
右側にUターンして上に行きます。
3.
同じ要領で綜絖は先ほどの糸の右隣にかけます。
上部は2本目の糸と同じ場所にかけて右にUターンします。
同様に上、下、上、下と張っていき、上部右から10番目の溝に2回糸がかかるまで続けます。
4.
最後にもう一度溝に糸をかけてUターンさせたら、15cmほど残して糸を切ります。
上部手前のバーに糸を一回転巻き付けます。こうする事で結ぶ時に糸がゆるみにくくなります。
固結びしてしっかりと固定します。
5.
綜絖を動かして糸が1本ごと交互に上下すれば完成です。
もし綜絖の同じ溝に2本糸が入ってしまっている場合は、この時に手で修正します。
糸の張り具合は手のひらで全体を軽く押して、少しバウンドするくらいがちょうど良いです。
ちなみに、横から見るとこの様になっています。経糸が上下に開いているのが分かります。
■応用編
円型の織り枠の場合
1.
好きな位置に糸を固結びで固定します。
対角線で反対側の溝まで持っていき、右にUターンします。
そのまま放射状になる様に結び目の左隣に向かい、左にUターンします。
2.
同様に放射状にどんどん張っていきます。
四角い織り機と違って、途中で糸をゆるめると枠から外れてしまうので、ピンと引っ張りながら張っていきます。
張り始めの結び目まで続けて張っていきます。
3.
最後に糸端を固結びで留めます。
円型の枠にも経糸が張れました!
■経糸を張る時のコツ
織物をする時に経糸はとても大切な存在です。
また、織り始める前に毎回張る必要があるので、何度も練習してきれいに張れる様にしておきましょう!
ここでは経糸を張る時のコツについてご紹介します。
最初と最後の結び目はほどけない様にしっかりと結ぶ
織っている時に経糸が外れたりゆるんだりすると、最悪の場合最初からやり直さなくてはいけなくなってしまいます。
そうならない様に結び目はしっかりと固結びで固定し、張り終わったらゆるんでいないかチェックする様にしましょう。
糸を張っている間は一定の力加減で糸を引っ張っておく
経糸を張る時は少し糸を引っ張りながら張ると良いでしょう。
力の強さは人それぞれなので明確な決まりはありませんが、張り始めから張り終わりまで力を一定にすることが大切です。
一部ゆるいところがあると、よこ糸が浮いてしまって、糸がきれいに下りないことがあります。
張り終わった後も手のひらで全体を軽く押して、全体が均一に張れているか確認しましょう。
織りやすいのはコットン100%の糸
経糸に使う糸は丈夫であれば何でも構いませんが、伸び縮みせず最も織りやすいのはコットン100%の糸です。
初心者の方でも扱いやすいので、始めのうちはコットンの糸を選ぶと良いでしょう。
経糸用の糸が見つからない場合は、編み物用の春夏糸やタコ糸を使用しても問題ありません。
今回はウィービングの肝となる経糸の張り方をやりました。
経糸がスイスイ張れる様になると、作品作りがとてもはかどります。
上でご紹介したコツを踏まえながらぜひチャレンジしてみてください!
◆ウィービング特集 バックナンバー
▼〈第一回〉木枠の織り機の種類や代用アイテム!作品をご紹介♪
▼<第二回>まず用意したい道具をご紹介♪
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