【ハンドメイドの基礎知識】ブローチピン・コサージュピンの使い方

このページではコサージュピンの使い方や種類、コサージュピンを使った作品などをご紹介しています。



1. コサージュピンとは

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お祝い事、結婚式、パーティー、入学・卒業式などに出席するとき、素敵なドレスを一層ひきたてるコサージュ。

その語源はフランス語Corsage(洋服の身ごろを意味します)と言われています。

一般的にコサージュは造花やリボン、レースなどを束ねて洋服にピンでとめます。

最近は、普段使いのカジュアルな材料で作ったコサージュやブレスレット・ヘアアクセとして、またバックのアクセントとして使用範囲は広がっています。

華やかなそのコサージュを陰で支えているのが「コサージュピン」です。

決して表からは見えない、小さなわき役ですが、そのつけ位置でドレスを引き立てるか否かも違ってきます。

「ブローチピン」とか「造花ピン」という別名もあります。コサージュだけでなく、ブローチにも利用されるためです。

2. コサージュピンの種類

● 色・サイズの種類 ●

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材質は金属(主に真鍮:銅と亜鉛の合金)にメッキを施しているもので、色は金色、銀色、金古美、銀古美などがあります。 サイズは1.5cm~4cmくらいのものが一般的です。

● 形状の種類 ●

*2つ穴コサージュピン(ブローチピン)*
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着け外し簡単なイージーロックタイプです。固定用の穴が2~3つ開いています。

* 回転式(ロック式)コサージュピン *
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針先がロックできるので、着用中に外れる心配はありませんが、その分つけ外しに少し手間がかかります。

* 台座付きコサージュピン *
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2穴タイプですが台座があるので、大きなトップを安定してつけることができます。

* 2way 台座付きコサージュピン *
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ピンとクリップの両方がついています。つける洋服の生地の生地を傷めないように、ピンとクリップを使い分けることができます。

また、ヘアアクセサリーとしても利用できます。

ボリュームのあるコサージュを固定するのに最適ですが、どうしてもピン単体より重くなるので、薄い生地や高価な生地のお洋服につけるときは、フェルトを挟むなどして工夫をしないと、生地を傷めてしまいます。

3. コサージュピンはこうやってコサージュトップに取り付けます

●基本的な取り付け方

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二つ穴タイプは糸(太目)やテグス、ワイヤーでコサージュトップをピンに固定します。外れないか心配な場合は、両面テープやグルーガンで仮止めしてから、糸類でしっかり縫いとめます。

糸は50番キルト糸が滑りがよく、からまりにくく、丈夫なのでおすすめです。

●接着剤のポイント

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台座やピンは金属にメッキをしたものなので、水分を含んだボンドなどの液体タイプ接着剤では腐食する恐れがあります。洋服が変色したり汚れが付いてしまっては一大事です。

コサージュピンとトップを接着剤で固定するときは必ずグルーガンを使います。ボンドや手芸用の液体接着剤はNGです。

●トップの固定法がちょっと難しい台座付きのコサージュピン

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コサージュトップの形状によって、固定方法が少し違います。

コサージュは左側につけることが多いので、ピンが上重いクリップが下となるように使います。

* 大輪の花一輪のタイプ *
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少しカーブしてお皿のようになっている台座にグルーガンでグルーを流し込み、花を圧着します。カップの中央にグルーを流しいれます。

端から5mmほど内側までで十分です。

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ピンとコサージュトップを押し付けると、端までグルーが広がります。グルーが融けている間はかなり高温ですので、冷えて固まるまで(30秒ほど)指で押して固定しますが、やけどしないように手袋か当て布を用意しましょう。ピンセットなどで抑えるのもよいです。

* 造花の束をワイヤーなどで束ねたもの、トップにボリュームのありすぎるもの *

もともと面と線、平らな面と曲面はくっつきにくいものです。コサージュトップ側をうまくまとめて、ある程度凹凸のある素材でまとめてからグルーガンで固定すると安定します。

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台座と同じ大きさに切ったフェルト2枚を用意します。(色はベージュやコサージュと同系色)

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造花のワイヤーを束ねたら、まとめたところから1cmくらい残して端を切りそろえます。

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平らになるようにペンチで押しつぶしておきましょう。

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ワイヤーの束ねたところが中心より少し下になるようにして、フェルトではさみフェルト全体にグルーをつけて、冷えて固まるまでしっかり圧着します。

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台座に取り付けやすいように、フェルト面とワイヤーが90°になるように曲げておきます。

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台座の中央にグルーを流しいれ、フェルトに挟んだトップを押し付けて接着します。ふちにはみ出したグルーは、冷えてから手やハサミで簡単に切り取ることができます。

冷えて固定してからワイヤー部分を調整して、造花のアレンジ全体を整えます。

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4. コサージュピンの代用品

* 安全ピン *
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おなじみの安全ピンですが、最近はメッキでブラウンや金古美のものがあります。小さいコサージュなら、糸で縫い付けるだけで簡単にできます。

* ヘアクリップ *
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クリップと同じ幅に切ったフェルトをクリップの上にやグルーで貼り付けます。

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その上に造花をつけます。また、クリップのばね部分にワイヤーでコサージュを固定することもできます。

* 台座付ワニ型クリップ *
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台座にグルーで固定できます。

5.コサージュピンを上手に活用

いろいろな形状のコサージュピンをご紹介しましたが、つけるお洋服を傷めないように、針の太さと服の生地の厚さを十分にチェックしてください。

また、保存の時は洋服から必ず取り外して変色、腐食しないようにできれば乾燥材を一緒に入れて保存しましょう。

世界に一つだけのオリジナルの手作りコサージュを支えるコサージュピン。何度も作っているとグルーガンや縫い付けのコツもすぐにつかめますよ。

人目につかない場所なので、少しくらい曲がっていても大丈夫。
色々なタイプを使ってみて、使い勝手を確かめてつける場所(洋服、バック、ヘアー)に合わせて、使い分けてください。

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