<紗や工房 アトリエ訪問>
憧れの作家様のアトリエに訪問します!
製作現場にお邪魔して、実際に見て触れさせていただくことで、素敵な作品が生み出される秘密を探ります!
目次
新しい挑戦は、自分の能力との出会い!ビクビクをワクワクに!
第二回では、「クリエイターへの転機」や「人との出会い」について話していただきました。
第三回は、”TOMY”としての独立、自宅アトリエを構えるまで~現在、今後のお話しを伺います!
リボン、紐、レース、コサージュ・・・これから何に変身するんでしょうか。
<アトリエの住人- TOMY>
横浜市在住。童画家+雑貨作家【Tomy】
自宅アトリエを拠点に自らの童画、Vintageやレトロな生地でリメイク、オリジナル雑貨の製作販売、ワークショップの運営。また、作家グループ【たまてばこ】を主宰。Handmade作家の紹介、イベント参加、企画運営をしています。
着なくなった服のボタンやビーズ、河原で拾った石ころまで!TOMYさんのアトリエにはこんな宝箱があちこちに。
まさかの!洋服屋さんの店長に!?
一念発起して花屋さんを辞めて、アルバイトしながら絵を販売するようになったTOMYさん。
体調を崩したのをきっかけに、29歳で新たに仕事を探し始めます。
TOMYさん:
「絵を描いて販売してっていうのを2ヶ月間、睡眠を極力削り無休で続けていたら
さすがに体調を崩してしまいました。
全身帯状疱疹がでるくらい。
これはやり方変えないとな~って考えました。」
―当時横浜に2店舗構えていた洋服屋さんにダメ元で面接を受けたところ・・・
TOMYさん:
「週3くらいでいいや~なんて思ってたのに、オーナーさんにすっかり気に入られて
いきなり店長に抜擢されちゃたんです!」
フリマで一目惚れしたバッグ。痛んでいた部分に綺麗な紐でステッチをかけてタッセルを飾って・・・ボヘミアン調のかわいいバッグに生まれ変わりました。
―ちなみに裁縫や服飾関係も以前から得意だったんですか?
TOMYさん:
「全然!笑
裁縫は25歳くらいの時から少しするよういなったくらいで・・・
それもボタン着けたり簡単な作業だけですよ。
ミシンも持ってなかったくらいなんですよね。(笑)」
経験のないことに興味があったというTOMYさん。
裁縫もほとんどしたことない状態で、いきなりお洋服屋さんの店長さんなってしまうという決断力!
ここでもTOMYさん流一歩前進術が活きています。
“やったことないことにビクビクするのではなくワクワクするべし!”
33歳、“TOMY”として独立・開業
-きっかけの言葉は「やってみればいいじゃん」
4年間店長として仕入れや個人経営のノウハウなども培ったTOMYさん。
2007年、33歳の時に、オーナーがお店を手放すことになり、それを引き継ぐ形で“TOMY”として独立・開業することになりました。
TOMYさん:
「オーナーなんて最初は戸惑いました!
でもなかなか他に引き継ぎ手も見つからず、当時付き合っていた今の旦那に相談したら
「やってみればいいじゃん」とあっさり言われて(笑)
古着と手作り雑貨や小物のお店をスタートし、そこでイラストも販売するようになりました。」
手作りトートに布用絵の具でイラストを添えてビーズを刺繍しています。
―古着はもともと好きだったんですか?
TOMYさん:
「古着は昔から好きでした。
サイズは合わないけど柄はかわいいんだよな~とか
それで古着のリメイクやハンドメイドをするようになったんです!
そうしたらそれにハマっちゃって、お客様の反響も大きかっですね。」
ウールのチクチクが苦手なTOMYさん。既製品のストールの首にあたる部分をガーゼの生地に変えて、Tシャツから取っておいたパッチワークや端切れ、手作りの羊毛フェルト、コサージュなどでデコレーション!
NHK番組「リセッショニスタ特集」に出演!!
-「ジャンクアーティスト」”廃材をもう一度輝かせてしまう人”
2009年、TOMYさんが35歳の時
mixiのコミュニティーにリメイクのものがあると知り
お試し気分で自分の作品を投稿してみると・・・
TOMYさん:
「なんとその日のうちにNHKの方から連絡が来て、
『リセッショニスタ特集』という番組への出演依頼をもらったんです!
あまりのタイミングに最初は詐欺か何かと怪しんだくらいです。笑」
スカーフやシャツ、ブラウスの襟、アップリケなどなど、ジップロックに入れて保管しているそうです。
『リセッショニスタとは??』
当時流行だったNY発信の「リセッショニスタ(Recessionista)」
「景気後退」の「リセッション(Recession)」と「ファッションに敏感な人」を意味する「ファッショニスタ(Fashionista)」を組み合わせた造語で、流行に流されずリーズナブルな服や古着を自分流に着こなすという人をそう呼びました。当時の新たなファッションリーダーとして話題となりました。
こちらのネックレスは、なんと使わなくなったスプーンを折り曲げてデコレーションしたユニークな作品!
”廃材をもう一度輝かせてしまう人”として「ジャンクアーティスト」の肩書で紹介されたTOMYさん。
番組内では、古着や廃材から作ったリメイクファッションやアクセサリーなどを披露しました。
TOMYさん:
「スプーンを曲げたネックレスやTシャツで作ったカバン
お刺身の中に入っている菊の花をデコレーションして指輪を作ったこともあります。
捨ててしまうようなものから新しいものを生み出すアイディアや感性は昔からあって、廃材を使ったリメイクは確かに得意技でした。
でも、番組に出演したり、他人に評価されることで、これも才能だったんだ!と気付かされました。」
様々なチャンスに戸惑いながらも突き進んでいくTOMYさん。
新しい挑戦は、自分の能力との出会い!
これはクリスマス飾りに作ったもの。何でできているかわかりますか?正解は、ガシャポンのケースなんです!
自宅アトリエOPEN!次なる目標は!?
その後6年続けたお店を閉じて、自宅の引っ越しを機に自宅アトリエを構えます。
「今はどんどん絵をやっていきたい。」と今後の抱負を語るTOMYさん。
TOMYさん:
「リメイクや雑貨は、イベントでのリクエストや委託先様の依頼があったときに作ってます。
今後は本格的に絵本に挑戦していきたいですね!
子どもも大人も、親子で楽しめていつまでも心に残る絵本を作りたい。
絵本コンクールに月1本くらい出したいかな!」
花屋さんからイラストレーター、そして洋服屋さんの店長にリメイク界のファッションリーダー!
好奇心や周りの方の助言を素直に受け止め、変幻自在の才能を見せるTOMYさん。
子ども時代から日常だった”絵を描くこと”への初期衝動に立ち返って
これからどんなTOMYさんワールドが広がっていくのか、わたしもわくわくします!
TOMYさんのイラストと紗や工房のスイーツデコチャームがコラボ!おとぎ話の一片を見ているようなかわいらしい作品です。
TOMYさん特集ラストの次回は・・・
■ vol.4 廃材をもう一度輝かせてしまうTOMYさんのとっておき「日用品再利用アイディア特集」!
ハンドメイドに役立つあれこれや最近のマイブームについてお伺いします。
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