<紗や工房 アトリエ訪問>
憧れの作家様のアトリエに訪問します!
製作現場にお邪魔して、実際に見て触れさせていただくことで、素敵な作品が生み出される秘密を探ります!
日々使うものはケースごとに綺麗にまとめられています。ドライフラワーをレジンに閉じ込めた作品。身につけるだけで女性らしくなれる、優しい色合いのお花です
ふらっとお散歩が色々な出会いに このあたりには何があるんだろうの好奇心
第一回では、子供のころのお話しや現在の作品について伺いました。
第二回目の今回は、なんとなんと急展開!大学を休学してアメリカへ行ったり様々なお仕事を経て、自宅アトリエを構えるまでのお話しです!
左手には旦那様との晴れ着姿の写真が・・・撮影中うっとりと見てしまいました。
日々使うものはケースごとに綺麗にまとめられています。
<アトリエの住人- May>
横浜市在住。アクセサリー・雑貨作家【May’s Diner/メイズダイナー】として自宅の一画をアトリエに、レジンのアクセサリーを中心に製作しています。
ワークショップ、委託販売も展開中。
“私だけのたからもの”をコンセプトにひとつひとつ心をこめて作っています。
ブランド名【May’s Diner/メイズダイナー】には”たくさんの人が集まる食堂のような拠所になれたら”という願いが込められています。
水に浮かぶたくさんの花。ゆらりゆらり着けているだけで、清々しい気持ちになれるリングです
アメリカに行っちゃった!
―「ちょっと行ってくる!!」って感じで、大学を休学してアメリカに行きました。笑
創作の勉強でニューヨークにでも留学!?と思いきや・・・そうではなかったんです。
Mayさん:
「渡米の目的は、マーチングでした。笑
小4のクラブで始めたマーチングが楽しくて、市民団体にも所属するようになりました。吹奏楽でいうフレンチホルンに似たメロフォンという楽器をやっていたんですが、”本場のチームでやってみたい!”という想いで、大学を休学してアメリカへ行くことにしました。
『ちょっと行ってくる!』って感じのノリでしたね。笑
アメリカで所属したチームの本拠地は、ウィスコンシン州のミルウォーキーというところです。
夏の間、チームのバスでアメリカの東側中をぐるぐる回りました。」
―え!ということは、いきなりチームに混ざって実践だったんですね!
あれ?英語は話せたんですか?
Mayさん:
「英語は全然できませんでした。全くの身の程知らずくらいな感じで。笑
でも、行って帰ってきたら英語が怖くなくなってました。」
・・・ものすごい勇気です!
Mayさんはとても女性らしくて、小さなものを丁寧に製作されているイメージがぴったりの方なんですね。
突然、本場アメリカのチームでマーチングをしてました!の一言にわたしが面食らったのは想像に難くないかと思います。笑
そんな好奇心旺盛なMayさんは、その後もさらに興味の赴くまま人生を邁進します。
お花の下には透かしパーツが入っています。繊細な透かしパーツのレースがお花とかわいくコラボしています。
ハンドメイドを再スタート
その後、テレビCM会社の大道具をやったり、「空港いいな~」から航空関係の専門学校にも通ってみたり、旅行会社に就職、5年務めて、ブライダルの会社へと落ち着いたMayさん。
転勤で暮らした福岡で、ハンドメイドを再スタートさせます。
Mayさん:
「仕事をしていた間は、ハンドメイドはたま~にするくらいでした。
ブライダルの会社には結局7年務めて、その間に転勤で大阪、福岡へ行って
福岡にいたときに結婚して、それを機に退社しました。夫が福岡勤務だったのでそのまま福岡で暮らしていました。」
そんなときにパルコの雑貨屋さんで、スタッフ募集の案内を見つけたMayさん。
そこの雑貨屋さんでは、アルバイトとして店員をしながら自分の作品を販売できるんだそう。
Mayさん:
「アルバイトをしながら、オーナーに何か作りなよ!と言われて
最初の試作で何点か持っていきました。
・消しゴムハンコ
・ポーチ
・布リボンのヘアゴム
・レジンでジェリービーンズを飾った鏡
この中で最初に採用されたのは、鏡でした。
そのあと、アクセサリーの方が売れるということで指輪を作ってみることになりました。」
<当時作っていたリング>
レジンの指輪。メタルパーツのシェルやパールを入れたキラキラしたリングは人気だったそう。
雑貨やさんでのアルバイトをきっかけに作品を販売することに。レジンのお花リングは人気で一番最初に売れたそうです。
買った人が作品を付けて遊びに来てくれたり、ハンドメイドをしている作家さんとの出会いがあったり、Mayさんのハンドメイドの世界が広がる経験となりました。
さらに4月から初めて、5月には店長に抜擢されてしまう活躍ぶり・・・
売り子をしながら、作品を家で作って、また次の日に持っていく、という忙しい日々を続けていたMayさん。7月に大きな転機が訪れました。
Mayさん:
「飼っていた猫ちゃんが病気で亡くなってしまったんです。
毎日仕事でバタバタしていて、入院した時も仕事で迎えに行けないところだったのを先輩の作家さんが仕事を代わってくれて、それで何とか迎えにいけたんですが、その翌日に亡くなってしまいました。
もし代わってもらえていなかったら、最後に会うこともできなかったんです。
“もっとのんびりしたいな”
“ハンドメイドの製作の時間をもっと取りたい、本腰を入れたい”
と思うようになって、9月には辞めることにしました。」
アトリエ取材中、顔をみせてくれた2代目愛猫マコちゃん。前髪がチャームポイントの食いしん坊さん。
本格的にハンドメイドを始めることにしたMayさん!
その後、旦那様の転勤で横浜市へ戻り、今のお家でアトリエを構えることになります。
ワークショップにも挑戦
―ふらっとお散歩が色々な出会いに このあたりには何があるんだろうの好奇心
Mayさん:
「お仕事の転勤も多かったからか、フラッとお散歩するのが好きなんですね。
このあたりには何があるんだろ~って。
もともと歩くのが好きで、今回も近所をお散歩してみました。
そんなときに雑貨屋さんを見つけて、試しに作品を持って行って
『わたしの作品おいてもらえませんか?』って相談したら
オーナーに『ちょうどこれからハンドメイドを盛り上げていきたいところで、よかったらワークショップやりませんか?』って提案されて!
現在では月に数回、ミール皿を使ってレジンアクセサリーのワークショップを開催しています。」
ワークショップ参加者様の作品。カラフルに仕上がっています。
色々な職業、経験を経て、子どものころから日常の一部だった”何かを作る”-ハンドメイド-ということを本格的にスタートしたMayさん。
お話しを聞いていて、一貫して感じたのが「気負わなさ」でした。
ごく自然に、”なんか興味ある!”というだけの、その小さくてとても大きい衝動に素直に邁進する。
その行動力を支えているのが、「気負わなさ」なのだと思いました。
次回、第三回は、アトリエ内の隠れ!?工房から、レジンへのこだわりを聞いちゃいます!
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